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 一般に歯垢(プラークとも言う)、いわゆる歯クソと呼ばれるものがあります。余談ですが、昔、俳優の武田鉄矢さんが子供のころ、ビスケットのことを“歯クソ菓子”と言っていたそうです。まさに言いえて妙といったところですが、別に私はビスケットを否定している訳ではありません。歯ブラシさえうまくいっていれば、ビスケットは良いおやつになるでしょう。成長期のお子さんにとって、糖質も重要な栄養素のひとつです。ただし、モロに砂糖を含んだお菓子類を、多量に、しかもダラダラと与えてしまうのは、やはり好ましいものではありません。果物や、牛乳にも糖分は含まれており、むしろ、そういったものから糖質を摂取するように心がけていただければ、お子さんの健康にとって、さらにプラスになるはずです。

話を戻します。歯垢とは、虫歯菌を含む雑菌と、それらが作り出す酸性の毒素と、ネバネバした物質などをひっくるめたものですが、これら歯垢と呼ばれるものは歯ブラシで取ることができます。ただし歯ブラシのみで、すべてを取り去ることは非常に難しいのです。そこで補助的清掃器具が登場します。すでにご存じかもしれない“糸ようじ(デンタルフロス)”や“歯間ブラシ”といったものがそれらに相当します。歯ブラシとこれらを併用して、はじめてほとんどの歯垢を除去することが可能となります。これらの器具を使用する際は、傷つけやすい歯茎を傷つけないためにも、具体的な使用法を歯医者さんに聞いていただけると良いと思います。(実際奥歯に使うのは結構難しい。)

以上は歯ブラシとその仲間で取れるもの。では取れないものとは何でしょうか?
それはヤニ、茶しぶに代表される沈着物、そして歯石などです。特に歯石は歯垢とともに歯そう膿漏の大きな原因の一つとなるもので、主にみがき残した歯垢が固まり、歯にこびりついていったものです。これら歯ブラシで取れないものは、ぜひ歯医者さんで取ってもらってください。徐々にこびりついていくものなので、自分では気付かなくても、かなりたまっていることがあります。またこれら言わば余分な(だけでなく体には害になる)ものを取り去ることで、お口の中がスッキリしたと言われる方も多いですよ。そこで、一年に一回はお口の健康診断をされると良いのではないか、と思います。

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